正常な精子数
2015年07月14日
WHOの発表によると精子数は2000万/ml以上が
正常な数値とされています。
患者様より、
「主人が検査で精子数が1000万/mlと言われたのですが…
妊娠できますか?」とご質問がありました。
この場合、正常値の約半分ですが。
私としては問題はないと考えます。
それはなぜかと言うと
そもそも人間だけでなく、動物も
後世に優秀な子孫を残そうとします。
そのため精子は射精された後、
過酷な生存競争をします。
通常、1回の射精で精子は約3ml、精子数は4億個
と言われています。
近年、精子の問題で無精子症と診断された方も
増加していますが、精子数の減少も問題になってきました。
ですが精子数が少ないことで落ち込む必要はありません。
精子が卵管の中で待つ卵子にまでたどり着くのは
実に40000分の1の50個程度の精子とされています。
そのたどり着いた精子の中でも最後の競争があります。
たどり着いた正常な精子のうち、卵子の中に入ることのできたもの
1つのみが受精できるのです。
奇形な精子は受精できません。
精子が1つ入ると、卵子は瞬時に周囲に膜をつくります、
その後、到達した精子は中に入り込むことが出来ません。
わずか50個に満たない数があればいいという話しなのです。
1000万でも2000万でも確率は大きな差にはならないのです。
そういう方には次のお話をします。
精子の寿命は膣内では4時間程度、卵管内だと2日
だと言われています。
膣内の環境は粘液(バルトリン腺液)により酸性に保たれています。
そうすることで雑菌から膣内を守っています。
ですが、精子に取ってこれ以上過酷な環境はありません。
卵管内に入ることが出来るとそこは弱アルカリ性であり
精子とって良い環境なのです。
膣液をもう少し詳しく分類すると「バルトリン腺液」と「頚菅粘液」
に分けることが出来ます。バルトリン腺液は前述のとおり
膣内を清潔に保つ役割があります。
頚菅粘液は弱アルカリ性で子宮から分泌され
精子を子宮口に吸い込む働きがあるのです。
バルトリン腺液はストレスやホルモンなどの変化や加齢などで
酸性度が増します。
もともと酸性な上にこれ以上の酸性は精子にとって
どれだけ過酷かお分かりかと思います。
精子数にとらわれる必要はありません。
その代わりにセックスの回数を増やすのもいいでしょうし
女性側の膣内環境を整えることも
有効だと考えます。
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