人工授精と体外授精の違い
2015年10月13日
人工授精と体外授精の違い
ご相談にこられる方(特に男性)に
人工授精と体外受精を混同している方が意外とおられます
一見似ているように聞こえますが、全く別物です。
まずその違いをわかりやすく説明いたします。
人工授精は先がやわらかいチューブの注射器を使用し、
直接子宮の中まで精子を入れる方法です。
人工授精は自然妊娠と近い、つまりセックスでの授精と変わりありません。
一方の体外受精は、採卵をしてとってきた卵子と精子を体外、
つまりシャーレの中で受精させます。
「受精」と「授精」と同じ様にに思えますが、基本的に下記のように使い分け
られています。
受精:卵子と精子が出会って、精子が卵子の中にに入り融合すること
授精:卵子または生殖器に精子を注入したりふりかけたりする治療法
では人工授精を行なう理由は何だと考えますか?
通常のセックスでは、精子は腟の中に射精され、ここから子宮・卵管を目指
します。
子宮に到達するまでで大量の精子が酸の影響で死んでしまいます。
(排卵期には頸管粘液の変化で膣がアルカリ性になることで生き残りやすくはなりますが)。
その為、不妊にお悩みの方に病院では人工授精で注射器で子宮の中ま
で精子を入れてしまうのです
(この際、そのまま入れると雑菌などが混入してしまうことを防止する為、精液を処理・調整したものを注入します)。
子宮の中に直接精子を注入することにより膣の中で死ぬ精子がなくなり、
精子の絶対数が少なかったり、運動率が比較的低いばあいの時にも、
受精する確率が高くなるということです。
男性側の膣内射精障害などで腟内射精ができない場合、
あるいは、女性側の子宮頸管粘液の分泌不足といった場合には効果が期
待できます。
不妊治療に通うご夫婦ですと、一般的に人工授精の妊娠の
成功率は5%~8%と言われています。
精子が少ない、あるいは運動率が低い人には有効な方法です。
人工授精の場合一般に精子濃度×運動率で表す運動精子濃度が、
人工授精には1000万/㎖以上あることが望ましいとされ、500万/㎖以下
だと体外受精を選択される場合が多いです。
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