乳がんになりやすい人(乳がんのリスク)
2016年06月10日
本日歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが妻の小林麻央さんが乳がんであることを発表しました。
乳がんは女性の12人に1人がかかるといわれています。早期であれば命にかかわることはありません。
乳房には、「脂肪組織」「乳腺組織」の2つの組織があります。
乳がんとはこのうち「乳腺」組織から発生する癌で、脂肪からは発生することはありません。
乳がんの最も大きなリスク要因は遺伝といわれます。とくに母親や姉妹など血縁関係がある方にに乳がんになった人がいる場合通常と比べてリスクは2倍になると言われています。
また、乳がんは一般的に次のような人がなりやすいといわれています。
① 初潮年齢が早かった方(11歳以下)
② 出産経験のない、または初産年齢が遅い方(30歳以上)
③ 閉経年齢が遅かった方(55歳以上)
①~③ともホルモンと大きな関係があることがお分かりだと思います。つまり、乳がんの発生には、女性ホルモンであるエストロゲンが大きく関係しています。エストロゲンは女性にとり月経や出産妊娠など重要な働きをしているホルモンですが、このエストロゲンが分泌されている期間が長いほど(エストロゲンにさらされている時期が長いほど)、乳がんのリスクが高まるのです。
その他のリスクとしては④喫煙⑤アルコール⑥肥満なども乳がんのリスクを高めると言われています。
女性にとって妊娠・授乳の時期にはエストロゲンの分泌が抑えられるため、それだけその時期は乳がんのリスクが減るといえます。更年期後(閉経後)はエストロゲンの分泌が止まりますが、別のホルモンが脂肪組織でエストロゲンに変わります。したがって、閉経後の肥満もリスクの一つです。
乳がんは以前と比べて増加しています。食事が欧米化したことも原因のひとつだといわれます。セルフチェックがしやすいがんのひとつですので、日頃からのセルフチェックと定期的な検診をオススメします。