膝の痛み サッカーのスポーツ障害
- 試合中に膝同士がぶつかり膝の内側が痛い。
- 切り返した時に膝が外側に強制され膝の内側が伸びた。
- 歩くことも走る事も痛い。
- 膝の内側に体重をのせれない。
- インサイドキックが出来ない。
内側側副靭帯損傷とは?
サッカーの一番、二番を争うケガで多いのが【内側靭帯損傷】が多いと言われています。膝にある靭帯と呼ばれるものは大きく4つあります。内側側副靭帯と外側側副靭帯、前十字靭帯と後十字靭帯があります。
外部からの激しい衝突【膝の内側同士をぶつける】や切り替えなどで膝が内側に入り可動域を超えて伸ばされた状態の動きをした時に損傷した状態を靭帯損傷といいます。施術や治療方法としては、テーピングやシーネなどを使って行う保存療法と靭帯自体をくっつけたり・再建をする手術療法とがあります。
サッカー競技においてのケガランキングとしては、下記のような順位になっています。
1位:肉離れ(33%)
2位:じん帯損傷(27%)
3位:打撲・捻挫(うちみ)(6%)
4位:骨折(3%)
ぱっと見た感じだと【肉離れ】が1位で2位で靭帯損傷か。さほど多く無いやんと思った方もいるでしょう。でも、3位以降を見てみてください。上位1・2位との差が歴然としているのがおわかりになると思います。 1位との差を見ても6%しかケガに差は無いのです。という事は、いつ自分がどちらのケガをするかなんてわからない状況に常にいるという事を理解しましょう。
肉離れと内側側副靭帯損傷どちらが治りが悪い?
それでは、どちらがサッカーにおいてのケガの場合治りにくいのか。
ズバリ、靭帯損傷です。
一般的には靭帯損傷の方が重症と言われています。
筋肉の損傷である肉離れは筋肉の傷です。筋肉には血【血液凝固因子とよばれるもの】が豊富の為、損傷した後すぐにやってきて機能を回復させるのに必要な物質が血流によって運ばれてくるのです。
一方で靭帯は非常に強靭な組織ではあるのですが、血流量が非常に少ない為に一回損傷すると回復までの時間がかかります。よって靭帯ほうが完治までが遅いと言えるのです。
内側側副靭帯を損傷すると、後2つ大きなケガがセットでついてくる可能性がある事をご存じだろうか?
3つのケガか重なる可能性とはなに??????
Unhappy triad (不幸の三徴候)
内側側副靱帯だけを怪我した場合は、比較的スポーツへの復帰も早いのですが、怪我がひどい場合はその他の靭帯なども一緒に傷がついてしまう事があります。特に治りが悪いと言われているのが、内側側副靱帯と一緒に、前十字靭帯・内側半月板を損傷してしまうUnhappy triad (アンハッピー トライアード、不幸の三徴候)です。
最近は内視鏡の治療も進んでおり、以前ほどこの言葉を聞かなくなりましたが、それでもこの3つを同時に損傷するとスポーツの復帰には半年~1年以上の期間が必要です。
治療の期間に筋力が低下する事もあり、怪我をする前のパフォーマンスを取り戻す事はかなり難しくなってしまいます。
怪我をしやすい足の使い方
内側側副靱帯損傷など足の障害を起こしやすい特徴的な足の使い方があります。
「Knee in-Toe out」と呼ばれる動きです。
片足に体重を荷重し膝を曲げた時、膝が身体の内側に入り、つま先が外側へ向いてしまう現象です。
この動きになってしまう原因は
●足首が硬い
●身体を支えるお尻の筋肉が弱い
●身体を支えるのに足の指に力が入り過ぎている
●足のアーチが崩れているなど、Knee in Toe outになる原因は選手によって様々です。
Knee in-Toe outの状態【膝に一番ストレスがかかる状態。】で膝の外側から強いタックルなどを受けると、膝の内側は大きなストレスを受け内側側副靱帯及び、半月板損傷、前十字靭帯損傷になる可能性が高くなります。
膝の痛みを放置した場合なりやすい症状
ひざ崩れ
坂道を下っている時や平坦な道を歩いているときに後ろから膝カックンをされたような感覚になります。向きを変えるときにひざが外れるような感覚があり、グラグラして歩きにくく安定しない状態になります。
半月板損傷
もうひとつは、ひざ崩れをそのまま放置するとなりやすいといわれるのが半月板損傷です。半月板とは、ひざに内側にあるCの形をした軟骨で、損傷すると曲伸の際に痛みを感じます。痛みを放置するとひざに水が溜まったり、慢性的な痛みを感じたりすることもあります。